セクタの読み書き以外のディスク・ドライブ自体に対する様々な制御をします。
DRESULT disk_ioctl ( BYTE pdrv, /* [IN] 物理ドライブ番号 */ BYTE cmd, /* [IN] 制御コマンド */ void* buff /* [I/O] データ受け渡しバッファ */ );
物理ドライブの種類によりサポートされるコマンドは異なりますが、FatFsモジュールでは、次の汎用コマンドのみ使用し、特定のハードウェアに依存した制御は行いません。
コマンド | 解説 |
---|---|
CTRL_SYNC | ドライブ内のデータ書き込み処理の完了待ち。ライト・バック・キャッシュなどが存在する場合は、書き込まれていないデータを即時書き戻します。リード・オンリー構成では使用されません。 |
GET_SECTOR_SIZE | buffの指すWORD型変数にドライブのセクタ・サイズ(バイト単位)を返します。セクタ・サイズが固定(_MAX_SSが512)のときはこのコマンドは使われません。 |
GET_SECTOR_COUNT | buffの指すDWORD型変数にドライブ上の総セクタ数を返します。f_mkfs()内で呼び出され、作成するボリュームのサイズを決定するために使用されます。 |
GET_BLOCK_SIZE | buffの指すDWORD型変数にフラッシュ・メモリの消去ブロック・サイズ(セクタ単位)を返します。1から32768の範囲で2の累乗の値でなければなりません。不明な場合またはフラッシュ・メモリ以外のメディアでは1を返します。f_mkfs()内でのみ使用され、ボリュームのデータ領域はこの境界にアライメントされます。 |
CTRL_ERASE_SECTOR | フラッシュ・メモリ上の指定領域の消去。buffの指すDWORD型配列には消去する領域 {開始セクタ,終了セクタ} を指定して呼び出されます。_USE_ERASEが1のとき、クラスタが解放されるときに呼び出されます。これは、ATAコマンド・セットのTrimコマンドと等価で、この機能をサポートしない場合は何もする必要はありません。また、戻り値はチェックされず、消去が完全に行われなかったとしてもFatFsの動作には影響ありません。 |